時間切れ

「陸、お前を紹介せず、ゴメン。
陸の気持ちを聞いた方が良いと思ったから…」


「父さん、俺はもうあの親父を見ても何も感じなかった。
もう本当に他人と思える。
実際、俺に全然気がつかなかったんだからさ!」

「でも、仕事しにくいなら担当変えるか?」

「イヤ、大丈夫だよ。
父さんは俺に甘いんだから〜 ハハハ!」

「う… 」

一也は、太郎さんから相談されていた。

弘美さんに慎一さんと会うように勧めても頑として拒否している事。

自分も80歳を前に、弘美さんの思い残しを減らしてあげたいと願っている事。

ただ、典子の手紙に慎一さんを許してあげてと書いていたので、弘美が迷っている事も。

一也は、ノンからバトンを渡された案件と思えていた。 
陸も巻き込むかもなぁ〜

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