時間切れ
シェフが鉄板に火を入れて 付け合わせの野菜をソテーし始めた。

まるで、手品のショーを見るように鮮やかなヘラの扱いをするシェフを、2人は目を輝かせて見ていた。

陸は、ソワソワしながら見ていた。

焼き加減を聞かれた陸は、シェフから焼き加減の事を説明され、

「じゃあ、ミディアムで!」

「はい。畏まりました。」

ジュー!! と鉄板で焼かれるステーキ!

弘美もミディアムにし、2人のステーキが焼き上がり食べると、

「婆ちゃん!スゴイ美味いよコレ!」

「美味しく焼いて下さったシェフにお礼しなさい。」

「とても美味しいステーキを焼いてくれてありがとうございます!
こんな美味い肉、初めてです!」

中学生に褒められたシェフは、ニコニコしながら

「ありがとうございます。これからも精進します。」と言って、鉄板を片付けてから厨房へ戻って行った。

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