時間切れ

「それからね…陸には、先に話しとくけど…
婆ちゃんは、のりちゃんや陸に酷い事した慎一と親子の縁を切る事にした！
さっき、弁護士さんに書類提出したんだわ。
慎一は、婆ちゃんとの約束を破ったから…」

「じゃあ、婆ちゃんは　ひとりぼっちなの？」

「うん。のりちゃんと陸に迷惑かけないようにするから、安心して！
慎一とのりちゃんが離婚しても陸だけには新しい携帯の番号を教えるからね！」

「婆ちゃん、携帯変えるの？」

「うん。たぶん、慎一が連絡してくるだろうから、弁護士事務所を通して連絡するように申請した…」

「俺も母さんも新しい携帯になるんだね…」

「陸！　南　陸になって、生まれ変わるんだから良いんじゃあない？」

「そうだね！」

「まだ、中学生の陸には、酷な話しだけど…
もし、のりちゃんが再婚するかもしれない男性が現れたら、陸が応援してあげて欲しいんだ…
のりちゃんと陸には幸せになって欲しいからさ！」

「うん。母さんを苦しめない人かどうか良く見てから、応援するわ！」

「ゴメンね。陸。　ありがとう。」