時間切れ
家族会議
典子は、いつものように夕飯の支度をしていた。
玄関からリビングに入ってきた慎一。
「ただいま…」
「え! パパ? 出張は? どうしたの?具合悪いの? 仕事は大丈夫?」
「あぁ。 陸は?」
「陸? 法事の後から塾に行ったけど?
陸がどうかしたの? 何かパパに連絡きたの?」
「いいや違うよ。何もない。 お袋は?」
「お義母さんは、ちょっとお買い物よ。本当にパパどうしたの? 顔色悪いよ。」
「メシまで 横になるわ。メシできたら呼んでくれ。」
「うん。わかった…」
何か変…
今まで陸の事なんか気にする事もない人なのに。