ハージェント家の天使
「ありがとうございます。あの、この指輪は必ず指にしなければならないものですか?」
「その必要はありませんが……。理由を聞いても?」
「ニコラが飲み込んでしまうかもしれないからです」
マキウスは首を傾げた。どうやら、モニカが何を言いたいのかわからないらしい。
モニカは苦笑したのだった。
「私がニコラと遊ぶ時に指輪をつけたままだと、誤ってニコラが指輪を飲み込んでしまう可能性があります。なので、ニコラに触れる時は指輪を外したくて」
以前、マキウスから貰った指輪もだが、ニコラの様な赤子がアクセサリーやボタンなどの小物を飲み込んでしまう誤飲は少なくない。
実際に御國だった頃、誤飲した赤子が病院に運ばれて、入院や手術をした例も少なくなかった。
どんなきっかけで、ニコラがモニカのアクセサリーやボタンなどの小物を飲み込んでしまうかわからない以上、モニカは出来るだけアクセサリー類やボタンなどの飾り付きの多い衣服は身につけないようにしていたのだった。
「では、この指輪も首から下げて、服の内側に入れますね」
モニカは首から下げて服の内側に入れていた紐を出した。
紐の先には、以前、マキウスから貰った指輪がついていたのだった。
モニカの説明に納得がいったマキウスは、何やら考え込んでいるようだった。
「指輪ではなく、ネックレスの方がいいでしょうか。それとも、ブレスレットの方が……」
「マキウス様?」
「魔法石の形はまた別の時に考えるとしましょう。ただ、ニコラに触れない時は必ず身につけて下さい。何かあった時の為にも」
仮にモニカが誘拐されたとしても、指輪があればマキウスが魔力の痕跡を辿って行方を探せるらしい。
王族や一部の貴族の中には、生まれた時に体内に魔法石を埋め込まれている者もいるらしい。
「わかりました。マキウス様」
モニカが頷くと、マキウスは真剣な表情で「それと」と話を切り出した。
「隊長と何を話したんですか?」
「何とは、マキウス様の事を話しました」
モニカが首を傾げると、マキウスは顔を曇らせた。
「私の事ですか?」
「はい。マキウス様はどうかと聞かれたので」
モニカはヴィオーラと話した一部始終をマキウスにも話したのだった。
「その必要はありませんが……。理由を聞いても?」
「ニコラが飲み込んでしまうかもしれないからです」
マキウスは首を傾げた。どうやら、モニカが何を言いたいのかわからないらしい。
モニカは苦笑したのだった。
「私がニコラと遊ぶ時に指輪をつけたままだと、誤ってニコラが指輪を飲み込んでしまう可能性があります。なので、ニコラに触れる時は指輪を外したくて」
以前、マキウスから貰った指輪もだが、ニコラの様な赤子がアクセサリーやボタンなどの小物を飲み込んでしまう誤飲は少なくない。
実際に御國だった頃、誤飲した赤子が病院に運ばれて、入院や手術をした例も少なくなかった。
どんなきっかけで、ニコラがモニカのアクセサリーやボタンなどの小物を飲み込んでしまうかわからない以上、モニカは出来るだけアクセサリー類やボタンなどの飾り付きの多い衣服は身につけないようにしていたのだった。
「では、この指輪も首から下げて、服の内側に入れますね」
モニカは首から下げて服の内側に入れていた紐を出した。
紐の先には、以前、マキウスから貰った指輪がついていたのだった。
モニカの説明に納得がいったマキウスは、何やら考え込んでいるようだった。
「指輪ではなく、ネックレスの方がいいでしょうか。それとも、ブレスレットの方が……」
「マキウス様?」
「魔法石の形はまた別の時に考えるとしましょう。ただ、ニコラに触れない時は必ず身につけて下さい。何かあった時の為にも」
仮にモニカが誘拐されたとしても、指輪があればマキウスが魔力の痕跡を辿って行方を探せるらしい。
王族や一部の貴族の中には、生まれた時に体内に魔法石を埋め込まれている者もいるらしい。
「わかりました。マキウス様」
モニカが頷くと、マキウスは真剣な表情で「それと」と話を切り出した。
「隊長と何を話したんですか?」
「何とは、マキウス様の事を話しました」
モニカが首を傾げると、マキウスは顔を曇らせた。
「私の事ですか?」
「はい。マキウス様はどうかと聞かれたので」
モニカはヴィオーラと話した一部始終をマキウスにも話したのだった。