ハージェント家の天使
この夢に意味があるのならば、カップルとぶつかる時に何か行動を起こす必要があるのだろう。
一体、何をーー?
モニカはふと思い立って、鞄の中を開けてみた。
(もしかしたら、今回こそは「アレ」があるかもしれない)
モニカが鞄の中を漁ると、鞄の側面のポケットから「アレ」が出てきた。
紫色のイヤフォンと青色の掌サイズの電子機器ーー音楽再生プレーヤーの電源をモニカはは入れた。
中に入っている曲は、モニカが最後に見た曲と同じだった。
(良かった。今回はあった……)
モニカは安心して口元を緩めると、いつものように耳にイヤフォンを入れようとした。
その時だった。
「モニカ……?」
聞き覚えのある声が、モニカの耳に入ってきたのだった。
この姿のモニカの名前を呼ぶ人間など、そういないはずだ。
モニカが声が聞こえてきた方を振り向くと、そこには見覚えのある男性が立っていたのだった。
「マキウス……様……?」
モニカは瞬きを繰り返した。
これまでにはない展開であった。
今まで、この夢の中に「モニカ」の知り合いが出てくる事など無かった。
出てくるのは全て御國の頃に出会った者達だったからだ。
「やはり、モニカなのですね」
男性は、マキウスは、ほっと胸を撫で下ろしたようだった。
「いつもと容姿が違うので、人違いかと思いましたが……。良かったです。安心しました」
「それは、マキウス様も同じです。一瞬、誰かと思いましたよ」
モニカが返すと、マキウスは不思議そうに首を傾げた。
鞄に入っているスマートフォンを取り出し、カメラを起動させて自撮りモードにすると、モニカはマキウスに向けたのだった。
「なっ……! この姿は!?」
スマートフォンの画面を覗き込んだマキウスは、そこに1人の人間が映っている事に驚愕したのだった。
マキウスの容姿も、いつもと違っていた。
白色に近い灰色の髪は、カラスの様な濡羽色であった。髪の長さもいつもよりも短く、首筋の辺りで切られていた。
服装は、黒色の膝までの長さがあるコート、黒地に白色のチェックのシャツ、紺色のスキニージーンズ、白色のスニーカーだった。
いつものマキウスとはまた違った姿に、モニカの胸は高鳴ったのだった。
そんなマキウスの1番の変化は。
「マキウス様のモフモフのお耳が、無くなっていますね」
一体、何をーー?
モニカはふと思い立って、鞄の中を開けてみた。
(もしかしたら、今回こそは「アレ」があるかもしれない)
モニカが鞄の中を漁ると、鞄の側面のポケットから「アレ」が出てきた。
紫色のイヤフォンと青色の掌サイズの電子機器ーー音楽再生プレーヤーの電源をモニカはは入れた。
中に入っている曲は、モニカが最後に見た曲と同じだった。
(良かった。今回はあった……)
モニカは安心して口元を緩めると、いつものように耳にイヤフォンを入れようとした。
その時だった。
「モニカ……?」
聞き覚えのある声が、モニカの耳に入ってきたのだった。
この姿のモニカの名前を呼ぶ人間など、そういないはずだ。
モニカが声が聞こえてきた方を振り向くと、そこには見覚えのある男性が立っていたのだった。
「マキウス……様……?」
モニカは瞬きを繰り返した。
これまでにはない展開であった。
今まで、この夢の中に「モニカ」の知り合いが出てくる事など無かった。
出てくるのは全て御國の頃に出会った者達だったからだ。
「やはり、モニカなのですね」
男性は、マキウスは、ほっと胸を撫で下ろしたようだった。
「いつもと容姿が違うので、人違いかと思いましたが……。良かったです。安心しました」
「それは、マキウス様も同じです。一瞬、誰かと思いましたよ」
モニカが返すと、マキウスは不思議そうに首を傾げた。
鞄に入っているスマートフォンを取り出し、カメラを起動させて自撮りモードにすると、モニカはマキウスに向けたのだった。
「なっ……! この姿は!?」
スマートフォンの画面を覗き込んだマキウスは、そこに1人の人間が映っている事に驚愕したのだった。
マキウスの容姿も、いつもと違っていた。
白色に近い灰色の髪は、カラスの様な濡羽色であった。髪の長さもいつもよりも短く、首筋の辺りで切られていた。
服装は、黒色の膝までの長さがあるコート、黒地に白色のチェックのシャツ、紺色のスキニージーンズ、白色のスニーカーだった。
いつものマキウスとはまた違った姿に、モニカの胸は高鳴ったのだった。
そんなマキウスの1番の変化は。
「マキウス様のモフモフのお耳が、無くなっていますね」