ハージェント家の天使
マキウスの頭からは黒色の犬型の耳は無くなっていた。
その代わりに、モニカと同じ位置に、同じ形の耳がついていたのだった。
「そうですね……。どうりで、音が聞こえ辛いと思いました」
マキウスは不思議そうに、黒色に染まった瞳でスマートフォンを鏡代わりにしながら、何度も自分の両耳を引っ張っていたのだった。
「でも、この姿のマキウス様も、かっこよくて、素敵です!」
「それを言うのなら、貴方もです。……その姿が、以前の貴方なのですか?」
マキウスは頭からは爪先まで、モニカを眺めながら訊ねてきた。
モニカは苦笑しながら、首を振ったのだった。
「まさか。生前の私はここまで可愛く無いですよ」
モニカはスマートフォンを降ろすと、鞄の中にしまったのだった。
「ところで、マキウス様はどうして夢の中に……? と言っても、これは私が見ている夢だから聞くのも可笑しいですよね」
「貴方の部屋から私の魔力の波動を感じました。部屋に行くと、貴方が魔力を使って眠っていました。私の魔力を使ってまで、どんな夢を見ているのだろうと気になったから夢に入ったんです」
寝ているモニカの指輪に、マキウスは手を重ねると、自分の魔力と同調させた。
自分の魔力をモニカの魔力に合わせ、そのまま意識をモニカに合わせた。
すると、マキウスはこの夢の中に入ったのだった。
「私が魔法石を使って、この夢を見ていたんですか?」
「そうです。覚えはありませんか?」
モニカは首を振った。
マキウスは顎に手を当てて、何やら考えていたようだったが、やがて考える事を止めたようだった。
「今は考えるのは止めましょう。ところで、ここはモニカが知っている場所ですか?」
「はい。そうです! 私が生まれ育った場所です!」
モニカの笑みに、マキウスも口元を緩めた。
「貴方が育った場所に興味があります。……案内をして頂けますか?」
「はい! 勿論です!」
そうして、2人はアーケードを歩き出したのだった。
モニカはマキウスを連れて、アーケードの中を散策した。
「モニカ、あの煌びやかな場所は何ですか?」
「ゲームセンターですね。確か、隣はパチンコ屋だったかな? 私はパチンコはやらないので詳しくはないですが……」
「げーむせんたー? ぱちんこ? モニカの世界には、私の知らないモノや場所がたくさんあるのですね」
その代わりに、モニカと同じ位置に、同じ形の耳がついていたのだった。
「そうですね……。どうりで、音が聞こえ辛いと思いました」
マキウスは不思議そうに、黒色に染まった瞳でスマートフォンを鏡代わりにしながら、何度も自分の両耳を引っ張っていたのだった。
「でも、この姿のマキウス様も、かっこよくて、素敵です!」
「それを言うのなら、貴方もです。……その姿が、以前の貴方なのですか?」
マキウスは頭からは爪先まで、モニカを眺めながら訊ねてきた。
モニカは苦笑しながら、首を振ったのだった。
「まさか。生前の私はここまで可愛く無いですよ」
モニカはスマートフォンを降ろすと、鞄の中にしまったのだった。
「ところで、マキウス様はどうして夢の中に……? と言っても、これは私が見ている夢だから聞くのも可笑しいですよね」
「貴方の部屋から私の魔力の波動を感じました。部屋に行くと、貴方が魔力を使って眠っていました。私の魔力を使ってまで、どんな夢を見ているのだろうと気になったから夢に入ったんです」
寝ているモニカの指輪に、マキウスは手を重ねると、自分の魔力と同調させた。
自分の魔力をモニカの魔力に合わせ、そのまま意識をモニカに合わせた。
すると、マキウスはこの夢の中に入ったのだった。
「私が魔法石を使って、この夢を見ていたんですか?」
「そうです。覚えはありませんか?」
モニカは首を振った。
マキウスは顎に手を当てて、何やら考えていたようだったが、やがて考える事を止めたようだった。
「今は考えるのは止めましょう。ところで、ここはモニカが知っている場所ですか?」
「はい。そうです! 私が生まれ育った場所です!」
モニカの笑みに、マキウスも口元を緩めた。
「貴方が育った場所に興味があります。……案内をして頂けますか?」
「はい! 勿論です!」
そうして、2人はアーケードを歩き出したのだった。
モニカはマキウスを連れて、アーケードの中を散策した。
「モニカ、あの煌びやかな場所は何ですか?」
「ゲームセンターですね。確か、隣はパチンコ屋だったかな? 私はパチンコはやらないので詳しくはないですが……」
「げーむせんたー? ぱちんこ? モニカの世界には、私の知らないモノや場所がたくさんあるのですね」