ハージェント家の天使
甘く輝く
「先程はすみませんでした。マキウス様……」
「いえ。私の方こそ、声を上げてしまいました。申し訳ありません」
向かい合った2人は、お互いに肩を落としたのだった。
あれから、モニカ達は近くにあったカフェに入った。
店内は黄色で統一された内装になっていた。席も疎らに空いており、モニカ達はすぐに案内されたのだった。
店員からメニューを渡されたが、文字が読めないというマキウスに代わり、モニカが注文をすると、2人はようやく一息ついたのだった。
「あの2人はモニカの知り合いですか?」
「いいえ。知らない人達です。ただ、以前も同じようにぶつかりました」
「その時は、どうしたのですか?」
マキウスは身を乗り出した。
「さっきと同じです。悪口を言われて、それで終わりです」
実際に御國だった頃、先程のカップルとぶつかった事があった。
御國だった頃、知らない人に話しかける事や話しかけられる事、自分を含めた誰かの悪口が耳に入ってくる事が苦手だった。
なので、アーケードの様に人通りが多いところでは、イヤフォンで音楽を聴きながら歩くようにしていた。
カップルとぶつかった時は、たまたま近くのお店に入って、買い物をした直後だった様に思う。
お店に入る際にイヤフォンを外して、そのまま出てきてしまった。
イヤフォンをつけようか考えている時に、ぶつかったのだった。
御國がモニカになるきっかけとなった階段の転落の際は、イヤフォン自体を家に忘れていたから付けていなかったのだった。
「悪口を言われて、しばらくは落ち込んでいました。けれども、時間が経ったら、だんだん平気になってきました」
モニカは笑ったが、マキウスは困ったようにモニカを見つめたのだった。
「本当に……?」
「本当ですよ! それに、マキウス様に『私の妻』と言われた時、すっごく嬉しかったです!」
両腕を振って興奮気味に話すモニカに、マキウスは面食らった様子であった。
「いえ。私の方こそ、声を上げてしまいました。申し訳ありません」
向かい合った2人は、お互いに肩を落としたのだった。
あれから、モニカ達は近くにあったカフェに入った。
店内は黄色で統一された内装になっていた。席も疎らに空いており、モニカ達はすぐに案内されたのだった。
店員からメニューを渡されたが、文字が読めないというマキウスに代わり、モニカが注文をすると、2人はようやく一息ついたのだった。
「あの2人はモニカの知り合いですか?」
「いいえ。知らない人達です。ただ、以前も同じようにぶつかりました」
「その時は、どうしたのですか?」
マキウスは身を乗り出した。
「さっきと同じです。悪口を言われて、それで終わりです」
実際に御國だった頃、先程のカップルとぶつかった事があった。
御國だった頃、知らない人に話しかける事や話しかけられる事、自分を含めた誰かの悪口が耳に入ってくる事が苦手だった。
なので、アーケードの様に人通りが多いところでは、イヤフォンで音楽を聴きながら歩くようにしていた。
カップルとぶつかった時は、たまたま近くのお店に入って、買い物をした直後だった様に思う。
お店に入る際にイヤフォンを外して、そのまま出てきてしまった。
イヤフォンをつけようか考えている時に、ぶつかったのだった。
御國がモニカになるきっかけとなった階段の転落の際は、イヤフォン自体を家に忘れていたから付けていなかったのだった。
「悪口を言われて、しばらくは落ち込んでいました。けれども、時間が経ったら、だんだん平気になってきました」
モニカは笑ったが、マキウスは困ったようにモニカを見つめたのだった。
「本当に……?」
「本当ですよ! それに、マキウス様に『私の妻』と言われた時、すっごく嬉しかったです!」
両腕を振って興奮気味に話すモニカに、マキウスは面食らった様子であった。