あの丘の向こうで
先生は何事もなかったのように絵美里と対峙する―――

絵美里「ったく。全力でやって吹き飛ばすだけなんて…」

先生「いやいや。謙遜なんかすんなよ。こう見えて結構効いたぞ。」

担任は首に手を当ててコキコキと音を鳴らす。

絵美里「亜紀人!」

絵美里が呼ぶと同時に割れている窓から風邪がヒューっと入ってくる―――


亜紀人「呼んだかハニー?」

絵美里「遅いよ亜紀人。私一人で光様を探させるなんて酷いよ。」

亜紀人「わりぃ。ちょっと下準備しててな。」

口をプウッと膨らませて文句を言ったので亜紀人はポンポンと頭に手を置く。

光「な……んで………」

口をパクパクさせて絵美里と亜紀人な指差す。

亜紀人「ここは俺に任せて光様を安全な所に。それと隊長に連絡入れといて。」

絵美里「はい。」

亜紀人が指示すると絵美里が細剣を床に突き立てる。すると突き立てた床から霧が出始める。

先生「そう簡単に逃がすと思ってんのか?」

担任は絵美里の前に一瞬で詰めよって何処からか出した小刀を絵美里に突き刺す―――




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