あの丘の向こうで
キーン!!



亜紀人「あんたの相手は俺だから。てか遅いよあんた…」

先生「ちっ!面倒くせーな…」

亜紀人が絵美里と担任の間に入り込み、いつの間にか両手に収まっている刀で不意討ちを防ぐ。
不意討ちと言っても光にはそう見えただけで亜紀人には蚊が止まった速度にしか見えていなかった。

絵美里「無理しないでね亜紀人…」

絵美里が発した言葉が亜紀人の耳に入る。それと同時に絵美里と光を包んでいた霧が二人と一緒に消える。

先生「ったく俺もついてないな…相手が『疾風の剣帝』だなんて…」

亜紀人「あんたのことは調べさせてもらったよ。ジェネシス国国王近衛兵暗殺部隊の副隊長スピッツさん。」

スピッツ「まったく…どんだけ正確なんだよクロム国の諜報部は…」

ぐしゃぐしゃと髪をかきあげる。

亜紀人「そんなことよりなんで俺達の二つ名を?顔は誰も知らないはずなんだけど…」

スピッツ「言うわけないじゃんおちびさん。クスクス」

亜紀人「まぁ死んでよ…」

音も無くスピッツの後ろに回り込む―――




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