解けない愛鎖
「リナ……、好き────」
あたしを抱きながら、ヒロキが本気かどうかわからない愛の言葉を何度もささやく。だから。
「リナは?」
「好き、だよ。ヒロキのこと、ずっと、一番……」
あたしもヒロキに本気かどうか悟られないように、甘い吐息に交えて愛の言葉をささやき返した。
『愛してる────』
もう言えない。ヒロキへの最愛の言葉を、グッと飲み込んだとき、それに応えるようにヒロキがあたしの一番奥を貫いた。
何度唇を合わせても、何度肌を重ねても、足りないような気がして。あたし達は最後の夜が明けるまで、お互いをきつく抱きしめあった。