王女ちゃんの執事4『ほ・eye』王女さんの、ひとみ。
「おれ、王女さまに恩返しがしたいけど。おれ――、加藤さんの状況も…わかる、し」
うんうん。ここはおれがあきらめる。
おれが無神経だった。
おまえは悪くない。
「あのひとのそばに王女さんがいるんだな?」
ぶん! と音がしそうな勢いで顔を上げた町田がうなづく「はい」
「そんで、王女さんは、あのひとのために、おまえに頼みごとをしてるんだな?」
「いえ、おれにじゃなくて、加藤さんにです」
そこはこの際どうでもいい。
「王女さんがあっちにいるなら、おまえ行って聞いてやれ。おれはまぁ、待っててやるよ。まだ飯の途中だし」
「…………」
町田はナイス判断なおれの提案を、ぱちぱちと瞬きしながら聞いて。
ゆっくりと眉尻を下げた。
なんだ?
「あの、加藤さん」
おう。
「おれは見えるだけで、王女さまとお話はできません」
は、あぁぁぁぁぁ?
「マジかっ」
「…………」
「…………」
「……言って…ませんでし…たっけ?」
ないわっ、ぼけ。
この、役立たず!
やっぱりおれは間違っていた。
あてにするんじゃなかった。
見えないものを見るやつなんて。
うんうん。ここはおれがあきらめる。
おれが無神経だった。
おまえは悪くない。
「あのひとのそばに王女さんがいるんだな?」
ぶん! と音がしそうな勢いで顔を上げた町田がうなづく「はい」
「そんで、王女さんは、あのひとのために、おまえに頼みごとをしてるんだな?」
「いえ、おれにじゃなくて、加藤さんにです」
そこはこの際どうでもいい。
「王女さんがあっちにいるなら、おまえ行って聞いてやれ。おれはまぁ、待っててやるよ。まだ飯の途中だし」
「…………」
町田はナイス判断なおれの提案を、ぱちぱちと瞬きしながら聞いて。
ゆっくりと眉尻を下げた。
なんだ?
「あの、加藤さん」
おう。
「おれは見えるだけで、王女さまとお話はできません」
は、あぁぁぁぁぁ?
「マジかっ」
「…………」
「…………」
「……言って…ませんでし…たっけ?」
ないわっ、ぼけ。
この、役立たず!
やっぱりおれは間違っていた。
あてにするんじゃなかった。
見えないものを見るやつなんて。