王女ちゃんの執事4『ほ・eye』王女さんの、ひとみ。
「にゃあ? お姉さんだよ、出ておいで」
……ん?
半歩近づいて。
のぞいてみた彼女の手にはハンバーガー。
ベンチの下から顔をのぞかせたのは――
茶色い2匹の子猫。
「にゃあにゃあ。そうだよ、おいで」
ンナァ~ ンミィイ~
猫たちがよたよたとベンチの下からはいだしてくる。
待て、女。
て…めぇ!
どれだけ凝視しても見えないものは見えないが。
その女に憑いてるなら止めろ、くそ王女。
彼女の指が包み紙をはがしだす。
やばいやばいやばい。
ミィィ
かぼそい子猫の鳴き声にブチギレた。
「あんた!」
ぎくりと振り向いた女が目を見開いておれを見た。
「その猫、去勢もしてない野良だろ。無責任に餌なんかやるなよ」
「……ぁ……」
唇を小さく開いた顔にはガキに突然非難されたことへの嫌悪はみじんもなくて。
「しかもなんだ、それ。そんな人間の食い物、動物に食わしていいわきゃないだろう。あんた、どんだけ無責任?」
言葉が止まらなかった自分の反省はしないが。
ほかの言いかたはあっただろう…と、自分に苦くツッコむおれの前で女の手からぽとりとハンバーガーが落ちた。
……ん?
半歩近づいて。
のぞいてみた彼女の手にはハンバーガー。
ベンチの下から顔をのぞかせたのは――
茶色い2匹の子猫。
「にゃあにゃあ。そうだよ、おいで」
ンナァ~ ンミィイ~
猫たちがよたよたとベンチの下からはいだしてくる。
待て、女。
て…めぇ!
どれだけ凝視しても見えないものは見えないが。
その女に憑いてるなら止めろ、くそ王女。
彼女の指が包み紙をはがしだす。
やばいやばいやばい。
ミィィ
かぼそい子猫の鳴き声にブチギレた。
「あんた!」
ぎくりと振り向いた女が目を見開いておれを見た。
「その猫、去勢もしてない野良だろ。無責任に餌なんかやるなよ」
「……ぁ……」
唇を小さく開いた顔にはガキに突然非難されたことへの嫌悪はみじんもなくて。
「しかもなんだ、それ。そんな人間の食い物、動物に食わしていいわきゃないだろう。あんた、どんだけ無責任?」
言葉が止まらなかった自分の反省はしないが。
ほかの言いかたはあっただろう…と、自分に苦くツッコむおれの前で女の手からぽとりとハンバーガーが落ちた。