王女ちゃんの執事4『ほ・eye』王女さんの、ひとみ。
平泉さんの言葉に甘えて入口近くのカウンターに腰を下ろした。
椅子に座るより腰かけるスツールのほうがなんぼもラクだ。
「はぁ…っ」
ケガのことを考えなくてすむなら人生を考える。
結論。
まだもう少し生きていたい。
なぜなら――…
結論にたどり着いた道程を、うだうだまとめだしたおれの目の前に、ことんと置かれるトレー。
「さっきは、あの…、あの……」
「おれ、ちゃんと謝りたくて来ました。上がりまで待ってます」
「――――ぇ!」
「さっきのベンチにいますから。謝らせてください」
聞いてるか、王女さん。
この平伏の謝辞。
おれが悪かった。
このひとと町田は長いつきあいになるようにしてやってくれ。
「やっ。ゃやや、そんなっ」
ぶんぶん顔の前で手を振る平泉さん。
「早く戻らないと怒られちゃいますよ。客、並んでます」
ひゃぁーっと小さく叫んで、狭い廊下をひょこひょこ進む後ろ姿はなかなかにツボだった。
「かわいいじゃねぇの」
つい、つぶやいてしまうくらいには。
椅子に座るより腰かけるスツールのほうがなんぼもラクだ。
「はぁ…っ」
ケガのことを考えなくてすむなら人生を考える。
結論。
まだもう少し生きていたい。
なぜなら――…
結論にたどり着いた道程を、うだうだまとめだしたおれの目の前に、ことんと置かれるトレー。
「さっきは、あの…、あの……」
「おれ、ちゃんと謝りたくて来ました。上がりまで待ってます」
「――――ぇ!」
「さっきのベンチにいますから。謝らせてください」
聞いてるか、王女さん。
この平伏の謝辞。
おれが悪かった。
このひとと町田は長いつきあいになるようにしてやってくれ。
「やっ。ゃやや、そんなっ」
ぶんぶん顔の前で手を振る平泉さん。
「早く戻らないと怒られちゃいますよ。客、並んでます」
ひゃぁーっと小さく叫んで、狭い廊下をひょこひょこ進む後ろ姿はなかなかにツボだった。
「かわいいじゃねぇの」
つい、つぶやいてしまうくらいには。