王女ちゃんの執事4『ほ・eye』王女さんの、ひとみ。
町田にバッグを渡された平泉さんは、それを大事そうに胸に抱えたけど。
客観的に見て、高校の名入りのバッグをうっとり抱えているお姉さんの図はかなりシュール。
気づかないってあたり町田も天然ちゃん、決定。
「ね。加藤くん」
はい。
「この子たちの名前、つけてくれない?」
「はぃぃ?」
なんだ、このわけのわからん展開は。
あのな、王女さん、何度でも表明するが、おれはめんどうなのは大嫌いだ。
これ以上おれを関わらせるな!
くそ真面目に心で訴えたのに。
「2匹ともメスですよ、加藤さん」
バッグの中の猫を、どこからか引き抜いてきたらしい草でいらいながら、平泉さんと並んで歩きだしている町田が余計なことを。
それにしても、天然男は40歳の姉さんと並んで歩くことにまったくちゅうちょがないらしい。あっぱれだ。
「加藤さん、名前つけるのじょうずなんですよ」
「そうなの? あたしなんて才能ないから――。ココだってなんか…平凡でしょ」
「…………」
ズリズリ足を引きずってついていきながら、亡くなった犬の名前が出たことでおれは息を飲んだのに町田は笑ってる。
「平凡でも呼びやすいし、おぼえやすいし。ココはきっと自分の名前、ちゃんと知ってたでしょ?」
「――うん」
おれは町田に見えないのをいいことに、やつに拍手をくれてやった。
客観的に見て、高校の名入りのバッグをうっとり抱えているお姉さんの図はかなりシュール。
気づかないってあたり町田も天然ちゃん、決定。
「ね。加藤くん」
はい。
「この子たちの名前、つけてくれない?」
「はぃぃ?」
なんだ、このわけのわからん展開は。
あのな、王女さん、何度でも表明するが、おれはめんどうなのは大嫌いだ。
これ以上おれを関わらせるな!
くそ真面目に心で訴えたのに。
「2匹ともメスですよ、加藤さん」
バッグの中の猫を、どこからか引き抜いてきたらしい草でいらいながら、平泉さんと並んで歩きだしている町田が余計なことを。
それにしても、天然男は40歳の姉さんと並んで歩くことにまったくちゅうちょがないらしい。あっぱれだ。
「加藤さん、名前つけるのじょうずなんですよ」
「そうなの? あたしなんて才能ないから――。ココだってなんか…平凡でしょ」
「…………」
ズリズリ足を引きずってついていきながら、亡くなった犬の名前が出たことでおれは息を飲んだのに町田は笑ってる。
「平凡でも呼びやすいし、おぼえやすいし。ココはきっと自分の名前、ちゃんと知ってたでしょ?」
「――うん」
おれは町田に見えないのをいいことに、やつに拍手をくれてやった。