パラダイス、虹を見て。
夕食時、ヒョウさんに話しかけようと思って色々と考えていたのに。
…不在だった。
何でいないかなあ…とじっと空いた席を眺めて。
ドスンと音を立てて、品のない座り方をしてしまった。
席に付いているのは、アラレさんとユキさんの2人だった。
アラレさんは、ニッコニコ笑いながら「おいしいねー」と料理を褒めながら食べて。
ユキさんは静かに食べている。
「…あの、ヒョウさんって今日はいらっしゃらないんですか?」
アラレさんに言うと、「んぐっ」という嫌な音がして、アラレさんはゲホゲホと咳き込んだ。
アラレさんを見て、やれやれという表情をしながらユキさんはこっちを見た。
「ヒョウは、今仕事が立て込んでいて、帰ってくるのは一週間後なんだってさ」
「え? 一週間!?」
思わず、素っ頓狂な声が出てしまって。
慌てて、口を抑える。
…まさか。
イナズマさんは私がヒョウさんに相談するのを予想していた上で、あえてあのタイミングで…あんなことを口にしたのか?
イナズマさんの鬼のような顔で「自分で考えろよ」と言っている光景が頭に浮かんだ。
「カスミさん、大丈夫?」
「カスミちゃん、緊急事態? 緊急だったら、すぐにヒョウに連絡取れるようにするよ」
ガックリとうなだれる私を見て、勘違いした2人が次々と声をかけてくれる。
「…あ、、大丈夫です。たいしたこと…ない…です」
口に出したはいいが、大した事あるんですけど!!!
「ヒョウさん、いつも忙しそうですねえ」
ハハッと笑いながら私はスープを口にする。
「今、一番。厄介だからねー。カスミちゃんもそうだろうけど、俺だってさびしい」
勝手にどう解釈したのかは、わからないが。
アラレさんは口を尖らせて、さびしいと言い出した。
一体、何が厄介なのかは気になるところだけど、「そうなんですかー」と相槌を打つだけにしておいた。
どうしよう。
考え事しながら食べる食事は、味がまったくわからなかった。
…不在だった。
何でいないかなあ…とじっと空いた席を眺めて。
ドスンと音を立てて、品のない座り方をしてしまった。
席に付いているのは、アラレさんとユキさんの2人だった。
アラレさんは、ニッコニコ笑いながら「おいしいねー」と料理を褒めながら食べて。
ユキさんは静かに食べている。
「…あの、ヒョウさんって今日はいらっしゃらないんですか?」
アラレさんに言うと、「んぐっ」という嫌な音がして、アラレさんはゲホゲホと咳き込んだ。
アラレさんを見て、やれやれという表情をしながらユキさんはこっちを見た。
「ヒョウは、今仕事が立て込んでいて、帰ってくるのは一週間後なんだってさ」
「え? 一週間!?」
思わず、素っ頓狂な声が出てしまって。
慌てて、口を抑える。
…まさか。
イナズマさんは私がヒョウさんに相談するのを予想していた上で、あえてあのタイミングで…あんなことを口にしたのか?
イナズマさんの鬼のような顔で「自分で考えろよ」と言っている光景が頭に浮かんだ。
「カスミさん、大丈夫?」
「カスミちゃん、緊急事態? 緊急だったら、すぐにヒョウに連絡取れるようにするよ」
ガックリとうなだれる私を見て、勘違いした2人が次々と声をかけてくれる。
「…あ、、大丈夫です。たいしたこと…ない…です」
口に出したはいいが、大した事あるんですけど!!!
「ヒョウさん、いつも忙しそうですねえ」
ハハッと笑いながら私はスープを口にする。
「今、一番。厄介だからねー。カスミちゃんもそうだろうけど、俺だってさびしい」
勝手にどう解釈したのかは、わからないが。
アラレさんは口を尖らせて、さびしいと言い出した。
一体、何が厄介なのかは気になるところだけど、「そうなんですかー」と相槌を打つだけにしておいた。
どうしよう。
考え事しながら食べる食事は、味がまったくわからなかった。