パラダイス、虹を見て。
ユキさんが、ヒョウさんの悪口を言っているように聞こえたので。
思わず、カチンとくる。
「ヒョウさんのせいじゃないです。全部、スペンサー伯爵のせいです」
「いや、ヒョウがちゃんとカスミさんの様子を見張っていれば少なくとも養父母が亡くなることはなかった」
ああ…。
ユキさんを見ていると、私を怒らせたいんだというのがわかった。
「……」
黙り込むと。
ユキさんは急に不安そうな表情をする。
「ユキさん。私は自分自身が存在していて良かったのか、考えるだけで苦しいんです」
話していて。
はっきりと自覚した。
自分の存在が、恐ろしい。
悩みは一つなんだ。
自分のせいで、色んな人物が死んでしまった。
一体、自分は何者なのだろうか。
生きている価値すら見当たらない。
「決まってるでしょ。俺達は君に出会えてよかった」
迷いなくユキさんは答える。
「誰のせいでもない。憎むならば、亡くなった人間を恨めばいい。人のせいにしちゃ駄目っていうことはないと思うんだ。憎みたければ憎んで、絶対に自分のせいにしちゃいけない」
「ユキさん…」
「それにね・・・」
何かを言いかけて、ユキさんは黙り込んだ。
何か隠していることがあるのだろうか?
「いや、何でもないよ」
ユキさんは困ったような顔で言った。
思わず、カチンとくる。
「ヒョウさんのせいじゃないです。全部、スペンサー伯爵のせいです」
「いや、ヒョウがちゃんとカスミさんの様子を見張っていれば少なくとも養父母が亡くなることはなかった」
ああ…。
ユキさんを見ていると、私を怒らせたいんだというのがわかった。
「……」
黙り込むと。
ユキさんは急に不安そうな表情をする。
「ユキさん。私は自分自身が存在していて良かったのか、考えるだけで苦しいんです」
話していて。
はっきりと自覚した。
自分の存在が、恐ろしい。
悩みは一つなんだ。
自分のせいで、色んな人物が死んでしまった。
一体、自分は何者なのだろうか。
生きている価値すら見当たらない。
「決まってるでしょ。俺達は君に出会えてよかった」
迷いなくユキさんは答える。
「誰のせいでもない。憎むならば、亡くなった人間を恨めばいい。人のせいにしちゃ駄目っていうことはないと思うんだ。憎みたければ憎んで、絶対に自分のせいにしちゃいけない」
「ユキさん…」
「それにね・・・」
何かを言いかけて、ユキさんは黙り込んだ。
何か隠していることがあるのだろうか?
「いや、何でもないよ」
ユキさんは困ったような顔で言った。