パラダイス、虹を見て。
ヒサメさんは、「うん?」と言ったので。私も「え?」と聞き返す。
「私、今。何ていいました?」
「好きです…って聞こえたけど」
ヒサメさんが言うと。
私は「ぎゃー」と悲鳴をあげてベッドの上に立ち上がった。
ベッドがギシリと嫌な音をたてる。
ヒサメさんは黙って私を見ている。
その視線に耐えられない。
「ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさいしか言えないです」
大声で叫ぶと。
もう逃げてしまえとベッドから離れようとするけど。
がっちりとヒサメさんに腕を掴まれてしまった。
「混乱しているところ悪いけど。貴女、病人ということをお忘れなく」
「いえ、もう病気は治りました。頭がおかしいようなので外を走ってきます」
えへへと笑ってみせたが、ヒサメさんは腕を離してはくれず。
それどころか、乱暴に腕を引っ張ってベッドへと引き戻した。
「ちゃんと寝ていろ」
「…はい」
これで私はもう終わったなと覚悟を決める。
はあ…と盛大にため息をつくと。
何だか、どうでも良くなってきた。
「こうなったら、思いっきり振ってください」
「…好きっていうのは、俺のことが好きって言う意味でいいわけ?」
この期に及んで、何を言い出すのだろうか。
もしかして、ごまかせるチャンスを与えてくれるのだろうか。
「あの」と言い出すと、ヒサメさんは「あー」とため息をついた。
「振ることはないよ。俺も好きなんだから」
「…へ?」
ヒサメさんの言葉に固まる。
「え、夢?」
「夢じゃない」
ヒサメさんは私の後頭部を力いっぱい押したかと思うと。
触れるだけのキスをしてきた。
「な、現実だろ?」
こんなことって、ある!?
おわり・・・?
「私、今。何ていいました?」
「好きです…って聞こえたけど」
ヒサメさんが言うと。
私は「ぎゃー」と悲鳴をあげてベッドの上に立ち上がった。
ベッドがギシリと嫌な音をたてる。
ヒサメさんは黙って私を見ている。
その視線に耐えられない。
「ごめんなさい。ごめんなさい、ごめんなさいしか言えないです」
大声で叫ぶと。
もう逃げてしまえとベッドから離れようとするけど。
がっちりとヒサメさんに腕を掴まれてしまった。
「混乱しているところ悪いけど。貴女、病人ということをお忘れなく」
「いえ、もう病気は治りました。頭がおかしいようなので外を走ってきます」
えへへと笑ってみせたが、ヒサメさんは腕を離してはくれず。
それどころか、乱暴に腕を引っ張ってベッドへと引き戻した。
「ちゃんと寝ていろ」
「…はい」
これで私はもう終わったなと覚悟を決める。
はあ…と盛大にため息をつくと。
何だか、どうでも良くなってきた。
「こうなったら、思いっきり振ってください」
「…好きっていうのは、俺のことが好きって言う意味でいいわけ?」
この期に及んで、何を言い出すのだろうか。
もしかして、ごまかせるチャンスを与えてくれるのだろうか。
「あの」と言い出すと、ヒサメさんは「あー」とため息をついた。
「振ることはないよ。俺も好きなんだから」
「…へ?」
ヒサメさんの言葉に固まる。
「え、夢?」
「夢じゃない」
ヒサメさんは私の後頭部を力いっぱい押したかと思うと。
触れるだけのキスをしてきた。
「な、現実だろ?」
こんなことって、ある!?
おわり・・・?