パラダイス、虹を見て。
とはいえ、私の秘密はまるで。
丸裸にされてしまっているかのようだ。
暗闇が怖い。
不眠に悩まされているのを。
お医者様は見破ったのかなあ。
いつだって、夜が怖くて仕方なかった。
大きな魔物が自分に襲い掛かってくる。
そんな、恐怖といつも戦っていた。
「アラレといると、多少は明るくなれるでしょう?」
夜。
ベッドの側でヒサメさんが言った。
考えてみれば、ヒョウさんの命令とはいえ。
女嫌いのヒサメさんが無理して来てくれるのは何だか申し訳ないなーと思ってしまう。
「貴女も、少しずつ顔色がよくなっているようだ」
じっとヒサメさんが眺める。
「あの、ヒサメさん」
ヒサメさんが怖くて、言えなかったけど。
今夜は訊いてみなきゃと思った。
嫌に静かな夜。
「無理してないですか?」
「何を?」
急に怒ったかのように眉間に皺を寄せてヒサメさんが言う。
「あの、前にアラレさんが女嫌いって言ってたし。私のこと嫌いなんですよね?」
「どうだろうね」
即答されたので。
私はじっとヒサメさんを見た。
ヒサメさんの姿は夜しか見ていないので。
はっきりとした姿を見ていないけど。
黒っぽい髪の毛に。
特徴のある鋭い目。
年は自分よりもちょっと下かなとは思うけど。
やけに精神年齢が上だよなあと感じてしまう。
学校のクラスメイトで言えば、イケメンで頭も良くてスポーツ万能。
クラスの人気者って言ったところかな。
ただ、年齢のわりにその眼力はどこで備わったのかがわからない。
ニッコリと笑いもせず。
いつだって無表情のまま、
淡々と話をする。そんな人。
「貴女は俺に似ている」
急に変なことを言うので、思わず「え?」と大きな声を出してしまう。
「似てないですよ! 全然違うじゃないですか」
「見た目のことは言ってないよ」
一言。
重みのある言葉で言われて、思わず「そうじゃなくて」と言い返してしまう。
「見た目じゃなくても、似てないですよ」
「どうかね」
そう言ってはぐらかす、ヒサメさんが歯痒くもあり、
言い争ったとしても。
きっとこの人には勝てない。
そんな気がした。
丸裸にされてしまっているかのようだ。
暗闇が怖い。
不眠に悩まされているのを。
お医者様は見破ったのかなあ。
いつだって、夜が怖くて仕方なかった。
大きな魔物が自分に襲い掛かってくる。
そんな、恐怖といつも戦っていた。
「アラレといると、多少は明るくなれるでしょう?」
夜。
ベッドの側でヒサメさんが言った。
考えてみれば、ヒョウさんの命令とはいえ。
女嫌いのヒサメさんが無理して来てくれるのは何だか申し訳ないなーと思ってしまう。
「貴女も、少しずつ顔色がよくなっているようだ」
じっとヒサメさんが眺める。
「あの、ヒサメさん」
ヒサメさんが怖くて、言えなかったけど。
今夜は訊いてみなきゃと思った。
嫌に静かな夜。
「無理してないですか?」
「何を?」
急に怒ったかのように眉間に皺を寄せてヒサメさんが言う。
「あの、前にアラレさんが女嫌いって言ってたし。私のこと嫌いなんですよね?」
「どうだろうね」
即答されたので。
私はじっとヒサメさんを見た。
ヒサメさんの姿は夜しか見ていないので。
はっきりとした姿を見ていないけど。
黒っぽい髪の毛に。
特徴のある鋭い目。
年は自分よりもちょっと下かなとは思うけど。
やけに精神年齢が上だよなあと感じてしまう。
学校のクラスメイトで言えば、イケメンで頭も良くてスポーツ万能。
クラスの人気者って言ったところかな。
ただ、年齢のわりにその眼力はどこで備わったのかがわからない。
ニッコリと笑いもせず。
いつだって無表情のまま、
淡々と話をする。そんな人。
「貴女は俺に似ている」
急に変なことを言うので、思わず「え?」と大きな声を出してしまう。
「似てないですよ! 全然違うじゃないですか」
「見た目のことは言ってないよ」
一言。
重みのある言葉で言われて、思わず「そうじゃなくて」と言い返してしまう。
「見た目じゃなくても、似てないですよ」
「どうかね」
そう言ってはぐらかす、ヒサメさんが歯痒くもあり、
言い争ったとしても。
きっとこの人には勝てない。
そんな気がした。