パラダイス、虹を見て。
私はじっと、男の子の顔を見た。
年は17~18歳くらい。
茶髪に切れ目。
背は多分、そんなに高くない。
今は見上げている状態なので高く見えるだけだと思う。
私が黙り込んでいると。
「あーあ」と。
男の子が言った。
「農家の人間が王家の領地で暮らしているなんて、どんだけシンデレラストーリーなんだろうね」
「…マシュウ?」
農家という言葉に。
思いあたる人間は一人しかいない。
「そうだよ、マシュウだよ。お姉ちゃん」
山奥の集落に住んでいた頃。
子供は私とマシュウしかいなかった。
マシュウは隣の家に住む男の子だった。
「なんで、こんなことするの?」
男の子の正体がわかると。
肩の力が抜ける。
立ち上がろうとすると「動くな」と怒鳴られる。
「お姉ちゃんのそういう能天気なところが嫌いなんだよ」
「…どういうこと?」
年は17~18歳くらい。
茶髪に切れ目。
背は多分、そんなに高くない。
今は見上げている状態なので高く見えるだけだと思う。
私が黙り込んでいると。
「あーあ」と。
男の子が言った。
「農家の人間が王家の領地で暮らしているなんて、どんだけシンデレラストーリーなんだろうね」
「…マシュウ?」
農家という言葉に。
思いあたる人間は一人しかいない。
「そうだよ、マシュウだよ。お姉ちゃん」
山奥の集落に住んでいた頃。
子供は私とマシュウしかいなかった。
マシュウは隣の家に住む男の子だった。
「なんで、こんなことするの?」
男の子の正体がわかると。
肩の力が抜ける。
立ち上がろうとすると「動くな」と怒鳴られる。
「お姉ちゃんのそういう能天気なところが嫌いなんだよ」
「…どういうこと?」