パラダイス、虹を見て。
ヒサメさんの声に、イナズマさんとユキさんが駆け付けてきた。
呆然としするしかなかった。
マシュウはイナズマさんの手によって縄で身体をグルグル巻きにされて。
どこかへと行ってしまう。
「貴女は手当てしないと駄目ですね」
ヒサメさんは、私の側に近寄ると。
ひょいっと私をお姫様抱っこした。
「何で、持ち上げるんですか?」
抵抗すると「少し黙って」と怒られてしまった。
見ると、左足から血が出ている。
「マシュウは、どこに連れていくの?」
「いいから、貴女は少し黙りなさい」
「汚れるから降ろしてください」
「うるさいよ。ほんとに」
チッとヒサメさんに舌打ちされたので。
思わず、黙り込む。
日中、ヒサメさんに会うのは初めてだった。
モヤさんが言っていた通り。
ヒサメさんは10代の姿だ。
年下だと思っていたけど、違うんだ・・・
屋敷に戻ると。
ホール前にお手伝いの男の子4~5人が集まっていた。
「誰か医者呼んで。ヒョウかアラレに連絡取ってくれる? あと、今日はもう掃除はしなくていいから解散」
「はいっ」
ヒサメさんの言葉に、お手伝いの男の子たちはチリジリに消えていく。
「今、医者がくるから。貴女はここで待っていてください」
そっと、ホールに置いてあるソファーに、降ろしてもらう。
座った瞬間。
身体が震えてくる。
涙が止まらなくなる。
忘れていたはずの感情が溢れ出てくる。
怖くて、たまらない。
闇に支配される。
「大丈夫。今、ヒョウもアラレも来るから」
心配そうにヒサメさんが言った。
呆然としするしかなかった。
マシュウはイナズマさんの手によって縄で身体をグルグル巻きにされて。
どこかへと行ってしまう。
「貴女は手当てしないと駄目ですね」
ヒサメさんは、私の側に近寄ると。
ひょいっと私をお姫様抱っこした。
「何で、持ち上げるんですか?」
抵抗すると「少し黙って」と怒られてしまった。
見ると、左足から血が出ている。
「マシュウは、どこに連れていくの?」
「いいから、貴女は少し黙りなさい」
「汚れるから降ろしてください」
「うるさいよ。ほんとに」
チッとヒサメさんに舌打ちされたので。
思わず、黙り込む。
日中、ヒサメさんに会うのは初めてだった。
モヤさんが言っていた通り。
ヒサメさんは10代の姿だ。
年下だと思っていたけど、違うんだ・・・
屋敷に戻ると。
ホール前にお手伝いの男の子4~5人が集まっていた。
「誰か医者呼んで。ヒョウかアラレに連絡取ってくれる? あと、今日はもう掃除はしなくていいから解散」
「はいっ」
ヒサメさんの言葉に、お手伝いの男の子たちはチリジリに消えていく。
「今、医者がくるから。貴女はここで待っていてください」
そっと、ホールに置いてあるソファーに、降ろしてもらう。
座った瞬間。
身体が震えてくる。
涙が止まらなくなる。
忘れていたはずの感情が溢れ出てくる。
怖くて、たまらない。
闇に支配される。
「大丈夫。今、ヒョウもアラレも来るから」
心配そうにヒサメさんが言った。