パラダイス、虹を見て。
ヒサメさんは、私を見て「似ている」と言った。
その時は絶対に似ていないと思ってた。
外見だって全然違うし、性格だって違う。
馬鹿だから、その意味を考えなかった。
大切な人を殺された者同士・・・。
ヒサメさんは賢い分、どこか人を寄せ付けないバリアを持っている。
奥さんを殺されてから、ずっと。
何か重たいものを背負って生きているのだろうか?
ヒサメさんがお風呂に間に急いで寝る支度をして。
ベッドに潜り込んで寝るふりをした。
今は考える余裕なんてない。
寝るふりをしていたら、いつのまにか。
眠ってしまっていたらしい。
完全に気絶したとしか言いようのない状況だと朝になって思った。
隣にあたたかい物体がいると気づいたときには。
ヒサメさんかと思って「この野郎」と大声をあげて布団を全部剥いだ。
朝陽が窓から零れ落ちる中、
ベッドで眠っていたのは、昨日初対面で知り合った料理人のシュロさんだった。
何故、この人が自分が眠るベッドにいるのか理解できず固まる。
「おーい、ヒカリ。朝だぞお」
ドアをノックもせずに入ってきたのは久しぶりに会うモヤさんだ。
私は黙って、シュロさんを指さす。
モヤさんは全身黒い服を着ていて。
シャツにスキニーパンツといった姿だ。
モヤさんは、「何?」と言ってシュロさんの姿を確認した後。
目を細めた。
「みじん切りにしてやろうか?」
すぐに状況を理解したのか、モヤさんは怒っている。
「やっほー。おはようございます。カスミ、ちゃんと寝れた?」
今度はテンション高めのサクラが入ってきた。
私とモヤさんは、シュロさんを指さす。
「…何やってんだ、このすっとこどっこいヤロー」
女の姿だが、もう男の声と変わりない低い声でサクラが叫んだのだった。
その時は絶対に似ていないと思ってた。
外見だって全然違うし、性格だって違う。
馬鹿だから、その意味を考えなかった。
大切な人を殺された者同士・・・。
ヒサメさんは賢い分、どこか人を寄せ付けないバリアを持っている。
奥さんを殺されてから、ずっと。
何か重たいものを背負って生きているのだろうか?
ヒサメさんがお風呂に間に急いで寝る支度をして。
ベッドに潜り込んで寝るふりをした。
今は考える余裕なんてない。
寝るふりをしていたら、いつのまにか。
眠ってしまっていたらしい。
完全に気絶したとしか言いようのない状況だと朝になって思った。
隣にあたたかい物体がいると気づいたときには。
ヒサメさんかと思って「この野郎」と大声をあげて布団を全部剥いだ。
朝陽が窓から零れ落ちる中、
ベッドで眠っていたのは、昨日初対面で知り合った料理人のシュロさんだった。
何故、この人が自分が眠るベッドにいるのか理解できず固まる。
「おーい、ヒカリ。朝だぞお」
ドアをノックもせずに入ってきたのは久しぶりに会うモヤさんだ。
私は黙って、シュロさんを指さす。
モヤさんは全身黒い服を着ていて。
シャツにスキニーパンツといった姿だ。
モヤさんは、「何?」と言ってシュロさんの姿を確認した後。
目を細めた。
「みじん切りにしてやろうか?」
すぐに状況を理解したのか、モヤさんは怒っている。
「やっほー。おはようございます。カスミ、ちゃんと寝れた?」
今度はテンション高めのサクラが入ってきた。
私とモヤさんは、シュロさんを指さす。
「…何やってんだ、このすっとこどっこいヤロー」
女の姿だが、もう男の声と変わりない低い声でサクラが叫んだのだった。