パラダイス、虹を見て。
サクラの声にシュロさんは目を覚ますと、
「え、どちら様ですか? この方は」
と言って私を見る。
え、私が悪いの?
とシュロさんを見ると。
サクラとモヤさんがため息をついて。
「何で俺のベッドに知らない女が寝てるんだ?」
首を傾げるシュロさんにモヤさんとサクラに助けを求めるしかなかった。
朝食時、シュロさんが記憶障害だという説明をされた。
「いやー、まさかヒカリのベッドに潜り込むとは思わなかった」
小食のモヤさんだが、今朝は沢山パンを食べている。
「いくら忘れてしまうからってレディーのベッドに入り込むかしら」
プンプンしながらサクラがシュロさんを睨んだ。
「ほんと、すんません。えーと、カスミさん」
昨日、自己紹介をして朝になったらまた自己紹介をする。
実に変な感覚だった。
悪気はなかったとはいえ、気まずい。
「大丈夫・・・です」
すっかり皆の笑い話になって恥ずかしい。
普段、シュロさんが使っている寝室を使わせてもらったのだが。
シュロさんは寝ぼけて私の寝ているベッドに入って、そのまま寝てしまったらしい。
「ヒカリ、気をつけろ。こういう機会がまた起こるかもしれない」
「え・・・、どういう場面で?」
気をつけろと言われても。どうしようもない。
黙って食事をしていたヒサメさんが、
「まあ俺が隣にいたから、大丈夫だよ。シュロが変なことした様子はない」
じっとヒサメさんを睨む。
側にいたなら、どうにかしてくれても良かったんじゃないか?
朝食を終えると、お別れのときがやってきた。
サクラは名残惜しそうにクリスさんに抱き着いていたが、
「またね」と言って車に乗った。
ずっと姿を消していたイナズマさんが運転席に乗っている。
「じゃ、帰りますか」
車は動き出した。
サクラはずっと家の方を。
見えなくなるまで、眺めていた。
「え、どちら様ですか? この方は」
と言って私を見る。
え、私が悪いの?
とシュロさんを見ると。
サクラとモヤさんがため息をついて。
「何で俺のベッドに知らない女が寝てるんだ?」
首を傾げるシュロさんにモヤさんとサクラに助けを求めるしかなかった。
朝食時、シュロさんが記憶障害だという説明をされた。
「いやー、まさかヒカリのベッドに潜り込むとは思わなかった」
小食のモヤさんだが、今朝は沢山パンを食べている。
「いくら忘れてしまうからってレディーのベッドに入り込むかしら」
プンプンしながらサクラがシュロさんを睨んだ。
「ほんと、すんません。えーと、カスミさん」
昨日、自己紹介をして朝になったらまた自己紹介をする。
実に変な感覚だった。
悪気はなかったとはいえ、気まずい。
「大丈夫・・・です」
すっかり皆の笑い話になって恥ずかしい。
普段、シュロさんが使っている寝室を使わせてもらったのだが。
シュロさんは寝ぼけて私の寝ているベッドに入って、そのまま寝てしまったらしい。
「ヒカリ、気をつけろ。こういう機会がまた起こるかもしれない」
「え・・・、どういう場面で?」
気をつけろと言われても。どうしようもない。
黙って食事をしていたヒサメさんが、
「まあ俺が隣にいたから、大丈夫だよ。シュロが変なことした様子はない」
じっとヒサメさんを睨む。
側にいたなら、どうにかしてくれても良かったんじゃないか?
朝食を終えると、お別れのときがやってきた。
サクラは名残惜しそうにクリスさんに抱き着いていたが、
「またね」と言って車に乗った。
ずっと姿を消していたイナズマさんが運転席に乗っている。
「じゃ、帰りますか」
車は動き出した。
サクラはずっと家の方を。
見えなくなるまで、眺めていた。