キミの王子様は俺だよ

「俺、あの時名前言わなかったっけ?六都だよ。虎田 六都(とらた むつ)」

「六都…。あの時の!?あの時の男の子なの!?」

と私は素っ頓狂な声で言った。すごい驚く…。確かに言われてみれば面影はあるけど…。あの時の可愛らしさがない。

「これからは俺と一緒に行き帰りしようね!
学校一緒だから!俺深乃のとこに戻って来たんだよ。…でもなんでこんな都会に来たの?
危なかったよ」

と言われた。私はムスッと顔を向けて

「大人気分になりたかったの…」

と言った。
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