キミの王子様は俺だよ
私は目を開けると男の子はにこにこして
「あんこ美味しかった」
と言った。私は気付いた。私の頬を触れたのは男の子の舌だって。私はふつふつと怒りが湧いた。
年下にほっぺを舐められるんなんてこの生意気。


「もう!ほっぺ舐めないで!」

と言ってポンポンと男の子の背中をグーで叩いた。
男の子はキョトンと私を見る。そんな顔で私を見つめないで…。なんか怒れなくなるじゃん。この子…顔はいいよね。

「もういい…許すから」
と言った。男の子は首を傾げて私にハグしてきた。私はまたドキッとさせられた。
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