蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目




「私……今のままがいいです……」


 千柳様のご飯を作って。お掃除して。

 スーツやシャツにアイロンをかけて。



「ごめんね」


「私、千柳様のお傍にずっと……」


「雪那は俺のこと
 よくわかっているでしょ?」


 え?


「雪那が何を言っても
 俺の意志は変わらないからね」





 凛とした瞳が、私の瞳を貫いている。



 わかっています。

 瞳に強い意志を宿した千柳様には、
 何を言っても無駄だって。


 私は赤ちゃんの時から
 ずっと千柳様のお傍にいましたから。



 
 これが、ご主人様とメイドの関係。

 ご主人様の決めたことに
 メイドの私が口出ししていいはずがない。

 でも……
 
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