蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目


「私がいただいてしまったら、
 万里先輩のお昼がなくなってしまうので」


「購買でパン買うし」


「それなら……
 お弁当交換でも……いいですか?」


「雪那のと?」


「私が作ったので……
 味の保証はできませんが……」


「オマエの手作り?」


「お口に合えばいいんですけど」




 お弁当を差し出しながら、
 控えめに微笑んでみたけれど。




 あれ?

 万里先輩
 いきなりどうしちゃったんだろう?
 



 手のひらで口元を覆って。

 私から視線を逸らして。


 私の笑顔、気持ち悪かったのかな?





「オマエが作った弁当……もらってく……」



 良かったぁ。もらってくれた。




 私と目を合わさないまま

 万里先輩は
 お弁当箱をカバンに詰め込んでいるけれど。



 あれ? 
 サボりは終了ですか?


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