蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目



 結局、2時間目から授業に出て。


 千柳様と学園内で会って
 どんな顔をすればいいの?と悩んでいたのに
 そんな偶然は訪れなくて。


 いつの間にか、帰りの時間。



 ――千柳様は
 今日から彼女さんと暮らすのかぁ。



 靴箱で靴を履き終え、
 昇降口を出た瞬間。

「せっちゃん」


 穏やかな声に呼び止められた。


 振り返ると

 人気がない校舎の壁に寄りかかる
 天音君が。


 手招きに吸い寄せられるように、
 私は天音君の方に駆けよった。

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