蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目


 あれ? 


 万里先輩と天音君の間に
 ピリピリした空気が流れだしたような……




「このムダに怖い人、
 せっちゃんの知り合い?」


 天音君、いきなりどうしたの?

 悪魔モードで
 万里先輩に低い声をぶつけるなんて。



 普段はとびきり優しいのに。

 プチっとスイッチが入ると

 悪魔みたいに
 冷酷になっちゃうんだから。




「だれ、オマエ」


 天音君を睨む万里先輩の目も、
 さらに吊り上がっちゃったし。


「僕?せっちゃんの……なんだろね?
 ま、友達でいっか。
 それで、不良先輩とせっちゃんの関係は?」


 関係って言われても……


「私の知り合いというか……
 お弁当仲間というか……」


 この説明で、
 天音君は納得してくれましたか?



「お弁当仲間らなら、僕と一緒ですね。
 僕も毎日、
 せっちゃんの作るお弁当を食べてるので」


「俺に自慢でもしたいわけ?」


「不良先輩の耳には、自慢に聞こえました?」


「じゃあ、自慢ってことで」と付け足し

 万里先輩の怒りに油を注ぐように
 口角を上げた天音君。



 万里先輩も、天音君の挑発なんて
 無視してください。

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