蜜甘同居 こじらせ中 ゾルック 二人目
「これ……万里先輩のバイクですか?」
「カッコいいだろ?」
ヒマワリが咲いたような
自信満々な笑顔の花が、
私の目の前に咲いている。
でも、ごめんなさい。
正直、
カッコよさはわからないです。
こういうヤンキーちっくなものに
触れる機会が
ありませんでしたから。
「うちの学園、バイク通学禁止ですけど……」
「誰だよ。だっせぇ校則作った奴」
千柳様の……お父様です……
「こっから学園までは歩いてやってんだから、
文句ねぇよな?」
いち生徒の私には、
文句を言う資格はないですけど……
「ほれ、メットつけろ」
ヘルメットが飛んできて。
反射的に受け取ってしまった。
私も、このバイクに乗るの?
まさかの二人乗り?