花が咲いたら恋に落ち、花が落ちたら愛が咲く

 「ぎゃはははははっ、こりゃやべーわ!」

 「でしょーー? 私、一回でいいからやってみたかったんだよねー! まさに念願かなったりーーって感じ!」


 涙を流しながら嬉しそうに笑い続けるふたりを横目に、袋を全て開けて机の上に広げる。

 真ん中に置かれたオブジェのような、アライグマのマーチ、だったもの。


 「さ、食うべ」


 コンビニで弁当やスイーツを買ったときにもらったフォークをカバンの中にためている栗ちゃんは、俺たちふたり分のフォークもご丁寧にくれた。


 「いただきます」


 チョコレートとクッキーがまざって、所々サクッとした食感が残っているが、全体的に生暖かくて、何を食べているかわからなくなり脳みそが大混乱した。

 全て食べ終わって訊いてみても、どうしたらこんな形になるのかは、結局教えてくれなかった。


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