カラフル☆デイズ
* * *
「「――あっ、」」
購買でプリンを買おうとしたところで、またしても顔を合わせてしまった――深月先輩と。
「奇遇ですね」
妙に嬉しくなって、弾む心を抑えながら先輩に声を掛けると
「そーですね」
私の言葉に、深月先輩が棒読みで答えた。
そんな先輩の手には、カレーパンとメロンパン。
メロンパンなんて意外だけど、先輩とメロンパンという組み合わせは、ミスマッチで何だか可愛い。
「今日はパンなんですか?」
「今日も、パン」
おつりが生じない様、パン2個分の代金をぴったりと支払った先輩が、生徒たちが群がっているレジ周辺からすぐに離れる。
それを見て、私も急いでプリンの代金を支払うと、慌てて先輩の背中を追った。