カラフル☆デイズ
「え、だから……私の一番上の兄、ですけど……?」
「俺が言ってんのは、まひるの兄貴のことじゃなくて、うちのクラスの深山のことだよ」
……へ?
先輩と同じクラスの“深山”?
数百人もいる全校生徒の中で、“深山”という苗字は今のところ、私とセイ兄しかいない。
――ってことは……つまり……深月先輩の言う“彼氏”って……。
「えっ、セイ兄のことですか!?」
「“セイ兄”?」
深月先輩が、またしても「今度は誰のことだよ?」と怪訝な表情を浮かべる。
「えっと、先輩が言う深山って、深山静夜のことですか?」
私の驚きの問い掛けに、先輩が黙ったまま頷いた。