カラフル☆デイズ

お願い。どうか、深月先輩も私のことを好きだって言って欲しい。


先輩の言葉をそういう意味で受け取りたくてドキドキする気持ちと、今にでも『けど、それは友達としてだ』と言われそうで、ハラハラする気持ちが心の中で交差する。


「まひるみたいに、好きって言葉を口にすることは出来ないけど――」


先輩が私へと近付いてきて、“好き”の代わりとでもいう様に、大きな両腕で私をそっと抱き締めた。


先輩の腕の中に包まれている私は、まるで夢でも見ている気分で


もう授業が始まってしまったこととか、ここが学校の屋上だということは、すっかり頭の中から消えてしまい


これが現実であることを確かめる様に、先輩の背中に腕を回して、必死にきつくしがみつく。


先輩の微かな匂いや、私を抱きしめる僅かな腕の強さに、泣きそうになるくらい胸がギューッと締めつけられる。


自覚すればするほどに、先輩が好きで好きで、仕方なくなった。




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