カラフル☆デイズ
「……サボっちゃいましたね」
先輩の腕が離れたのをキッカケに、私は先輩を見上げて笑いかける。
「誰かさんの所為で、だけどな」
深月先輩はさっき私たちが座っていた方へと戻ると、同じ場所に腰を下ろした。
人生で初めてのサボリと、人生で初めての告白。一気に二つも初めてを経験してしまった。
そんなことを思いながら先輩の横に座ると、先輩の方を見て、えへへと笑った。
そんな私を見た先輩の口元がフッと緩む。
「まぬけ面」
「仕方ないです、恋と変は似てるんですから」
「言ってる意味がわかんねぇ」
ずっと、恋をしたいって思ってた。
だけど、恋はするものじゃなくて落ちるもの。
使い古された表現だけど、だからこそそれは的を射ている言葉で
自分でも気付かない内に、私はいつの間にか恋に落ちていたんだ――。