カラフル☆デイズ
「朝陽、まひるが可笑しい理由、知らないのかよ?」
「知る訳ないだろ?学校でのことは、基本的にお前に任せてるんだし」
コソコソと会話を交わす二人の声は、私の耳までしっかりと届いている。
密かに、あさ兄のスパイはセイ兄と千紗以外にもいるんじゃないかと疑っていたけれど、どうやらそれは私の思い過ごしだったらしい。
二人の会話からそのことが判って、私の心はますます軽くなった。
「そんなに気になるなら、教えてあげよっか?」
L字型に並んたアイボリーのソファ。その両端に座っているあさ兄とセイ兄の間に、私は弾みを付けて勢いよく座り込んだ。
途端に、あさ兄とセイ兄の視線が一身に集中する。あさ兄に至っては、私の方へと近寄り、ちゃっかりと距離を縮めている。
「それはね、今、私がすっごーく幸せだから!」