カラフル☆デイズ
これで、私の方からあさ兄に申告しない限り、セイ兄の監視からも、あさ兄の干渉からも逃れられる……!
私にとっては、すべてのことが自分の思い描いていた通りに一変した様な気分になり、どこか夢心地だ。
深月先輩のことは、いずれあさ兄たちに話すにしても、今はもう少しだけ様子を見ることにして、それまでは何の憂いもなく、深月先輩とのスクールライフを満喫しよう!
「あさ兄、ありがとっ!」
嬉しさの余り、思わずあさ兄に抱き付く。
「う、わっ……」
あさ兄の背中が少しだけ仰け反ったものの、ちゃんと私を抱きとめてくれる。
そのままの状態で、私は更にあさ兄にギュッと抱き付いた。
「本当に、本当に、ありがと!」
あさ兄からは、「あの……まひる?」と、遠慮がちな声が聞こえてきた。