カラフル☆デイズ
「今度ちゃんと紹介してよね?まひるの“彼氏”!」
「はひ……」
彼氏という響きが照れくさくて、“い”の部分が力ない発音になる。
そんな私に気付いた千紗は、ニヤニヤ笑顔で私を見た後、机の横に掛かっていた私のスクールバッグを取った。
「パフェかクレープでも食べて帰ろっ」
うん!と返事をして、千紗からバッグを受け取る。
バッグの持ち手部分に腕を通したたところで、珍しくスマホが鳴った。
「――セイ兄からだ」