カラフル☆デイズ

届いたメールを開くと、そこには相変わらず絵文字も顔文字もない、用件のみというセイ兄らしい文面が表示されている。


【今日の帰り、夕飯の食材買うの付き合って。
 担任に用事頼まれたから、終わったらまた
 メールする。】


内容も内容で、こっちの都合などお構いなしの、どこまでもセイ兄らしいメールを千紗に見せる。


「ごめん。パフェかクレープはまた今度で良い?」


「相手が静夜先輩なら仕方ないか。いーよ、代わりにその時はまひるの奢りね?」


「うん。今日、セイ兄からお駄賃として千紗のパフェ代を徴収しとく」


笑いながら千紗に向かって手を振る。


用事はすぐに済むものだろうと予測して、自分の席でぼんやりと窓の外を眺めていたものの、三十分が経ってもセイ兄からのメールは届かない。


ひたすら待つこと一時間半。いい加減帰ろうかと思ったその時、ようやくセイ兄から再び連絡が入った。


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