カラフル☆デイズ
初めてのデートって、皆、何をするんだろう?どうすれば一緒に楽しめるんだろう?
先輩とどこに行こうか何をしようかと、悩むのも楽しいなんて一人で舞い上がっていたけれど、やっぱり千紗にでも相談すれば良かった。
だって、私一人が楽くても、深月先輩が楽しくないのなら、全然楽しくない。
そう思うと、出来上がったクレープを受け取った後、ベンチに座っている先輩の元へと向かう足が、少しだけ重くなった。
無言で深月先輩の横に腰を下ろすと、先輩は「早いな」と一言。
「そうですか?」
「まひるのことだから、どれにするか真剣に悩み過ぎて、もっと時間が掛かるかと思ってた」
いつもの調子で、深月先輩が軽口を叩いた。
そして、普段の私なら笑って言い返してたと思うけど、今はその普通が思い浮かばない。
「……深月先輩を待たせたら悪いと思って、急いで選んだんです、よ」
よ、の部分を言い終わるか終わらないかのタイミングで、早速クレープにパクついた。