カラフル☆デイズ
けれど、私だって深月先輩が嫌がることくらいは予想済みだ。
「お揃いで、じゃなくて、私が一人で付けるんです――深月先輩の誕生月のを!」
それなら良いでしょう?と、深月先輩の思惑を先回りし得意気に答える。
すると、深月先輩は疲れたサラリーマンみたいな顔をして、「2月」とだけ口にした。
「えっ、本当ですか!?」
「こんなことで嘘ついてどーすんだよ」
私が本当ですか!?と言ったのは、疑ったというよりも、驚いたから。
驚いたのは、私も2月生まれだったからで――。