カラフル☆デイズ
今はあさ兄に触れられたくなくて、その瞬間に後退り、距離を取った。
「私も……完璧な人間じゃないから、あさ兄の側にいる資格なんて……ないでしょっ……?」
「まひる、言い過ぎだって。大体、朝陽は単にまひるを想って――」
そんなセイ兄の言葉も、今は素直に受け取れなくて、余計に感情が昂る。
「あさ兄もセイ兄もずるいよ。いっつも二言目には“私の為”って!自分の意見を通そうとするのに、私の為って言い方をするのは卑怯だよ!!」
それってつまり、私のこと信用してないってことと一緒じゃない!と投げ捨てる。
これ以上あさ兄たちの話を聞いていたくなくて、私は走って自分の部屋へと逃げ込んだ。