カラフル☆デイズ

「おい、って」


「…………」


ひたすら無視し続けていると、セイ兄が小さく舌打ちをした。


続けて、セイ兄がズカズカと近付いてくる足音が聞えたかと思うと、勢いよく布団を剥ぎ取られた。


「……ちょっ!」


「シカトして――んなって、言おうと思ったけど……」


なぜかセイ兄の勢いが削がれたのを感じて、チャンスとばかりに、奪われた布団へと手を伸ばす。


すると、セイ兄と目が合って、途端にセイ兄がブッと吹き出した。


「まひる、すっげぇブサイク」



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