カラフル☆デイズ
「まひるが、俺たちに言いたくない気持ちは、正直わからないでもない。けど、朝陽だって悪気がある訳じゃねーし」
だからこそ厄介なんだけど、とセイ兄がため息を吐き出す。
あさ兄が私の恋愛を邪魔するのは、意地悪でそうしているんじゃないってことくらい、私にも判る。
「けど、悪気がないって言うのは、理由にも言い訳にもならないよ」
「それも判ってる。そうじゃなくて、朝陽はさ、アレなんだよ」
セイ兄の言う、“アレ”の意味が判らなくて、「変態?シスコン?」と適当に当てはまりそうな言葉を挙げてみる。
私の言葉に、セイ兄がまた軽く吹き出して、「まぁ、どっちも当ってるけど」と笑った。