カラフル☆デイズ

「名前はまだ言えないけど……でも、本当の本当に好きなの。そのことだけは、ちゃんとあさ兄たちに判ってもらいたくて……」


真っ直ぐあさ兄たちを見つめる私の目に、口を開きかけては閉じ直すあさ兄と、ほんの少し眉根を寄せたセイ兄が映った。


永遠に続くんじゃないかって思えるほどの重い沈黙が続き、瞼を伏せていたあさ兄がため息を一つ吐き出し、その沈黙を破った。


「……まひる、本気なんだな?」


真剣な眼差しが、真っ直ぐ私を射抜く。


「うん」


「……“本気”と書いて、ジョークと読んだり、嘘と読んだりはしない?」


「……う、んんっ?」


あさ兄からは真面目な表情は消えていて、控えめに笑っている表情から、これはあさ兄なりの気遣いなんだ、と気付く。


あぁ、あさ兄なりにちゃんと受け止めてくれたんだ、と。



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