カラフル☆デイズ

「変人朝陽が俺の兄だなんて勘弁。つーか、どの(ツラ)して、妹の彼氏だなんて言ったんだよ?」


「普通に、『悪いけど、深山まひるさん呼んでくれるかな?彼氏が迎えに来てるって言えば判るから』って言っただけだ」


私は見てはいないけれど、その時の光景を容易に想像することが出来る。


外面は憎たらしいくらい綺麗な笑みを浮かべ、内心では思いっきりドヤ顔を浮かべながら、水上くんにそう告げたあさ兄の姿が!


目尻に涙まで浮かべて心底楽しそうに笑うセイ兄と、(たの)しげにセイ兄に構うあさ兄に、沸々(ふつふつ)と怒りが込み上げてきた。


「あさ兄の馬鹿!変態!セイ兄の阿呆!!」


怒りの余りきつく唇を噛み、息を荒くする私を見て、すぐに空気を読んだセイ兄が、一つ咳をして笑いを引っ込め、ガシガシと頭を掻いた。


「つーか、そいつのこと朝陽に教えたの、俺じゃないから」


えっ?


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