カラフル☆デイズ

「けどそれは、その中の誰と誰が同じでも良いって場合の確率だろ?まひると同じ誕生日で、っていう条件になると……」


「そうなると約6%だけど、それは黙ってろ」と、あさ兄がセイ兄にこっそり囁き、すぐに私の方へと向き直った。


「40人集まったら……0.8912だから、ほぼ90%の確率で同じ誕生日の人がいる計算になる。つまり、一クラスに同じ誕生日の人が二人いる確率がそれくらいになる訳だ」


そんな高確率に対して、まだ運命の恋だなんて思えるか?と、あさ兄が詰め寄ってくる。


…………つまり、あさ兄は運命の恋なんて誤解だったと、私に思い直して欲しいと、遠回しに言いたい訳だ。


「てか、セイ兄に言ったこと、バッチリ聞えてたから。本当は約6%だって。まぁ、確率云々はともかくとして――」


膝の上に置いていた両手を、胸元の位置まで持ち上げる。


そして、片方をグーにして、もう片方でその手を包み込むと、ポキッと関節の鳴る音が響いた。



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