カラフル☆デイズ

店内にはお客さんだっているだろうし、店員さんだっているんだから、危険なことなんて大凡(おおよそ)思い浮かばない。


心配性が過ぎるあさ兄の発言に辟易(へきえき)しながら、帯と同系色のかご巾着にお財布やハンカチを仕舞う。


そんな私の横で、腕を組んであさ兄が深刻そうな表情で私を見下ろしてくる。


「何がって、今日のまひるは輪をかけて可愛いんだから、一人でいたら変な男たちに声を掛けられるに決まってるだろ。それがまずい」


うん、確かにまずいな……この流れは。


「心配しなくても、絶対されないから大丈夫!間違っても一緒に付いてくるとか言わないでよ!?」


「それなら、静夜にでも――」


「そういう問題じゃないからっ!」




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