カラフル☆デイズ
「ち、千紗と一緒だったけど、途中ではぐれちゃって……」
「で、アイツと偶然会った、って?そんなこと信じると思ってんのか?」
セイ兄の冷ややかな視線が突き刺さる。
「いつから付き合ってたんだ?」
何か言わないと、誤魔化さないと、って思うのに、頭が上手く回らない。
セイ兄の気迫に圧倒されて、声を発することすらままならなくて、手のひらには変な汗まで浮いてきた。
「付き合ってなんか……」
「付き合ってもいない男と、道端で抱き合ったりすんのか?」
どーせアイツの方からしてきたんだろーけど、とセイ兄が軽蔑する様に吐き捨てた。