カラフル☆デイズ
あんな風に欲張らなければ良かったと後悔する気持ちと、セイ兄の分からず屋っ!と苛立つ気持ち。
それから、このままセイ兄に嫌われたらどうしようという焦りと不安。
色んな気持ちがごちゃ混ぜになって感情を荒立てる。
声を押し殺して泣いている所為で、喉の奥が痛くなってきた。
「――まひる、また泣いてるのか?」
階段を下りてくる足音に気付かなかった私は、あさ兄の声に驚いて顔を上げた。
そこには、バツの悪そうに立っていると思ったセイ兄の姿はなくて。
「あさ兄ぃ……せっ、セイ兄は?」
「あー…その、まひるたちのこと受け入れるまで、もう少し時間が掛かりそう……かな」
あさ兄が困った様な表情を浮かべたまま、静かに私の隣に腰を下ろした。